生保業界はなぜ“辞められない”のか?元社員が語る洗脳のリアルと辞めるまでの記録 part2

ついに「辞めたい」と上司に伝える

1年目は立ち止まる隙なく、あっという間に過ぎ去る。これが社会人というものか・・・と
2年目になり、後輩が入ってきて「リーダーとしてしっかりしないと!」と気合いを入れたものの、少しずつ違和感や心身ともに変化を感じるようになっていった・・・

逃げ場がない 管理体制
朝礼
毎朝の朝礼がトータル1時間ほどある。
重要月(いつもの倍成果をあげる
)となれば、課・個人の目標や現状を前に出て発表する。目標までの乖離をどうやって埋めるのか等を宣言する。
最も辛いのは、未成果の人だ。前に並ばされて、どうするのか宣言させられる。そしてフロア長などに質問攻めをされる。これを公開○刑と呼んでいた。
残りの時間で、代表ロープレや口慣らし、フロアのトップの長ーい話を聞いて、バタバタと息する暇もなく出ていくのだ。企業の昼休みに間に合わないといけないのに、朝礼が終わるのが11時半ということもよくあった。
 

掲示物
成果状況が毎朝印刷されて、それを細かくみながら朝礼は進められる。可視化できるように、壁一面が成果や営業活動の状況を幼稚園のように張り出されている。
入社4年目以降の指導者となれば、夜遅くまで残って掲示物作成だ。報告
一コマの活動でどのくらいの動きがあったのか、細かく電話やメールで報告マスト
「アンケート○枚(TELあり○人)、次回アポ○人」それぞれの細かい案件も伝える。
毎回良いことがあるわけではないし、どうしても積極的に動けない日もある。この電話が恐ろしくていつも心臓バクバクで上司にTELをかけていた。

気分がのっていない時に限って、「今日は同行するね」といきなり上司から言われる。今思えば感謝すべきことだけど、当時は最悪の気分だった。
馬鹿真面目な私は、うまく嘘を付けずに「上司に怒られないように」何とかお土産を作ろうと必死だった。そのためには、心を無にしなければいけなかった。


もう限界だった 
1年経った頃には、同期は半数になっていた。
新しい工事現場を探しに片道1,000円位の場所まで移動して飛び込んだり、帰宅時間が23時になったり、土日もアポや長野までアポで向かったり…
交通費やカフェ代なども補助が無かったので、ほぼ赤字生活だった。
でも、お金はもうどうでもよかった。上司に怒られないために、ひたすら動いた。働くって、こんなに辛いんだ・・・いつまで続くんだろうと将来に絶望していた。フロア長に言われたこと
「その辺の人から、成果もってきな!!」と怒鳴られたことを今でもハッキリ覚えている。
最終〆の日、私は目標数字まであと少しだった。社内で電話かけもギリギリまで頑張っていたけど、アポは取れそうになかった。〆切まであと1時間ほど。正直疲れた…と思い今月は諦めていたら、言われた。小さい貯蓄商品なら、会社の周辺の人に声かけて成果もらってきなさい。という意味だ。「はい!!」と言って、私は泣きながら外をさまよっていた。さすがに声はかけられなかった。

その辺りから、何かが崩れていった。でも、同じフロアの同期が辞めると言ったら、そのフロア長の前で3時間説教、脅しのような面談が始まるのを見ていた。今思えば、見せしめだ。

当時、本気で相談できる人もいなかった。仲がよい同期はやる気に満ち溢れているし、彼氏もいない。親は「3年は頑張りなさい」と言われ、話す気になれなかった。でも苦しくて苦しくて、休みの日は誰とも会わずに朝から酒。そして自分の首を絞めたり、本気で終わりにしたいと考えるようになっていた。
厚生労働省の相談窓口にも電話した。優しい口調の男性で話をただただ聞いてくれて、すこーしだけ楽になったけど、

ある日、朝どうしても会社に行けなくなった。入社して2年、体調不良以外で休んだのは初めてのことだった。

同期の支え
3日休んだ。すんなり辞められたら良かったのか、辞めなくて正解だったのか、未だに分からないが、同じマンションの仲良し同期が家に来てくれた。
辞めるにしてもどちらにせよ、会社には行かないといけないから、出社した。

少し楽に生きられるようになった

その後、何だかんだで営業3年の査定をクリアして、営業サポート職に進むことができた。あの時休んだことで【自分に出来ることを頑張れば良い】と緊張の糸が切れた気がする。

やっぱり合わずに出産後2年働いて辞めることになりましたが、当時を知る地元の友達に言われたことがあります。「言えなかったけど、当時の〇〇、鬱だと思ったよ」とのこと。私は昔からファッションが好きだったのに、服や髪もボロボロで顔が浮腫んで、表情がやばかったと。その子のお父さんが鬱病だったようで、似たものを感じたそう。自分では気が付かなかった。。

生保業界は“悪”ではない。でも、人生を壊す必要はない

生保業界が悪いわけではありません。
本当にやりがいを持って働いている人もいますし、今でも頑張っている同期を尊敬します。

でも、もし今の働き方が
・苦しい
・気持ちが壊れそう
・辞めたいけど、怖い
なら、無理をする必要はありません。

特に新卒の方、人生の貴重な時期をこんなに辛く苦しい思いに耐えながら過ごさなくても、他に選択肢は沢山あるよ!と伝えたいです。
この苦しい経験が、全く無駄になった訳でもなく、我慢して続けたことで今の夫と出会えたこともあったので、まずは立ち止まったり休んでみるということも選択肢に入れてみてください。

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